ロゴデザイン完成までの流れ

前回投稿したヘアサロンのロゴデザインですが、完成に至るまでこんな流れを経てまいりました。

見積&方向性の相談

見積&イメージの参考資料
まずはお見積書と合わせて、どんな方向性のロゴがご希望なのかを伺います。既存の、様々なタイプのロゴ画像を並べることで、あまりデザインに詳しくない方でも「あっこんな雰囲気の…」と言葉を引き出せるので、デザインする際の参考になります。今回は、赤○のような、ナチュラルな雰囲気なものがいいです!と、かなりピンポイントなイメージにヒットしましたので、これをベースに考えていきます。

素案提案

今回は全部で10個のラフ案をご用意。
個人的にはD・Gが気に入ってます。どなたかビビッときた方は、ぜひご連絡をお待ちしてますv
お店のコンセプトとしては「自然と人に優しい」ということで、ナチュラルな雰囲気をご希望でしたので、いくつかのラフ案をご用意しました。私の場合、このラフ案の段階までは無料で行う事が多いです。「これ以降は正式な受注制作となるので、途中でキャンセルされた場合はキャンセル料をいただきます」的なご連絡を、必ず事前にお知らせするので、それまではご自由に・お気軽にご相談ください。※デザイン事務所によっては、素案の段階でも見積費としてご請求する場合もあります。
ちなみに今回のラフ案は、スマホ「Galaxy Note9」で描きました。Sペン付属で、非常に便利なヤツです。パソコンの前に座って…と気負いせずにラフが描けるというのはなかなかイイ。手書きもいいですが、私は消したり書いたりを繰り返すタイプなので、デジタルでラフを描く率が高いです。
アナログでキレイなラフを描ける人って素敵ですね…(分かる人にはわかるはず)

素案絞り込み


上のラフ案をご提案したところ、特に5つが気に入った、とのことでしたので、参考用としてモックアップをご用意しました。ネットから、お店の雰囲気に近い写真&ヘアサロンのチラシをDLしハメコミしたものです。
ロゴデザイン単体でみると良く見えても、実際に使ってみると使いにくい・イメージと違う、ということもよくあるので、こうしたものがあるとお客様もご自身の求めるものをイメージしやすいと思います。
最近は「Adobe Dimension」という3Dアプリケーションがあり、かんたんにモックアップを作成することもできます。チュートリアルもすごく解りやすいので、CCをお持ちのかたは1度お試しあれ!

ラフからもう少しブラッシュアップ

ここで「I案・J案がいい」ということでしたので、そこらへんを踏まえて本格的に作っていきます。
この段階は使い慣れたWacomタブレットで描くほうがやりやすいので、しっかりとパソコンに座って作業します。文字(ロゴタイプ)も色々試しながら作ることで、図案の方もイメージが湧きやすくなります。ここでは3種類のフォントを試していますね。
Adobe Fonts」はたくさんの種類のフォントを、かんたんに追加することができるのでCCユーザーには超オススメです。
この段階でご連絡したところ、「N案がぴったりイメージに合う!」と仰って頂けたので、すごくホッとしたのを覚えています。
個人的には、K・M案なんかはハッキリしてて好きなんですが、L・N案も可愛らしくできたと自負しております。

微調整?からの、リデザイン

あとは清書かなと思い、色々調整していたのですが、どうもちょっとイメージと違うようでしたので、お時間を頂いて直接お話を伺うことにしました。いやはや…お恥ずかしい…普通最初に打ち合わせするべきなんでしょうけれど、なんとなくいっかーという感じで無精をしてしまいました。
ここで、木のイメージをもう少しハッキリさせようと思い、木のロゴやイラストをネットからかき集めて持参し、イメージを直接お聞きしながら、その場でトレースしたりしながらラフ案を作成しました。こう、南国風なデザインがお好き、ということで、そのあたりの木をイメージ検索しながら、コレ!という木のシルエットを発見。
そこからラフイメージをつくり、もう一度練り直したのがこちら↓
以前のは平面的に作っていましたが、ご意向を伺いながらナチュラル感を強くしました。
参考にしたシルエットイラストの素材を、そのまま使うのはアカンので、きちんと自分で描き直しましたヨ!葉のモチーフは当然、枝ぶりなんかも元とは違います。やっぱり●の中に収めて、かついいバランスとなると、元のままでは使えませんしね。

ロゴタイプ(文字)の調整

今回採用したフォントは、Adobe Fontsの「Vista Slab」。しかしこまったのは「2019」の数字です。
この9が曲者で、単純に上にずらすだけではものすっごく収まりが悪かったです。まぁ当然ですよね、この形でキレイに見えるよう作られてるんだから…でもロゴとしてはきちんと揃っている方がキレイに見えるのは違いないので、どうしても調整したかったので…

検討したところ、
sinceは元の通り「Vista Slab」のlight。
2019は「遊ゴシック」のRegular。
が、相性が良かったです。同じようなことで悩んでいる人はご参考になれば幸いです。

最終調整・完成

といった経緯を経て、最終的に完成したのがこちら↓
リクエストで、ヘアサロンの道具やお客様の趣味のものなどを、モチーフとして入れました。
さっぱりした雰囲気のほうがいいと思い、線を細めに作りましたが、実質的にはもう少し太いものもあるとよいかと思い、2パターン用意しました。デザインそのものは同じものです。

実際にお店のロゴとして働いてくれているのは、初めてのことですごく嬉しかったです。祝儀袋のデザインのときもそうでしたが、リアルな形でご活用いただけるのって、モニタ上で動かす以上に実感が湧いて喜びもひとしおです☆
またこんなお仕事、したいです!

お気に召して頂いた方…上の素案ロゴが実は気に入ってて、続き作って欲しい…そんな方がいらっしゃったら、ぜひ、otaai.lab@gmail.com(オオタ)まで、お気軽にご連絡ください~

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